石灰石事業

 当地区には「天下の險」として知られる親不知海岸から、板ケ峰(588m)、黒姫山(1,221m)、明星山(1,188m)にかけて連なる「青海石灰岩」と呼ばれる古生代石炭紀前期~二畳紀中期(約3億4千万年~2億6千万年前)に属する良質な石灰石鉱床が広く分布しています。
 現在、採掘を行っているのは、この石灰岩鉱床のほぼ中央部に位置する黒姫山南東側の「権現切羽」で、採掘法はベンチカット法(階段採掘法)を採用しています。採掘された鉱石は、一次破砕され、ベルトコンベア(全長約2km)で山元にある選鉱場に運搬し、用途に応じて、破砕、水洗、篩い分け、整粒されます。なお、当地区は典型的な日本海気候区に位置していることから、冬季の採掘箇所は毎年約5~8mの積雪に見舞われ、採掘条件が非常に厳しい鉱山といえます。
 選鉱された石灰石はほぼ全量CBC(ベルトコンベア:全長約6km)にて、24時間運転(品種毎のタイムシェアリング)で工場にある石灰石置場に送られ、自社用はセメント・タンカル用原料として使用されます。一方、販売用の石灰石(鉄鋼用・骨材用等)は、工場の置場から約1.5kmの地下ベルトコンベアによって姫川港から出荷されます。出荷先は秋田県から島根県までの沿岸部をはじめ、遠く韓国、台湾にも輸出しています。

製品紹介

 当社で採掘される不純物が少ない良質な石灰石(炭酸カルシウム)は、様々な用途の石灰石製品として使用されております。
  • タンカル・フィラー
    石灰石を微粉砕した粉体で、排煙脱硫剤やアスファルト合材フィラー・コンクリート混和材として使用されます。
  • 石灰石 砕石・砂
    石灰石を用途に応じて、破砕、水洗、篩分け、整粒し、コンクリート・土木用骨材や鉄鋼用造滓剤(フラックス)として使用されます。
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ホイルローダー:積雪時でも活躍するホイルローダーは、タイヤの直径が2.6メートルもある大型重機です。 ホイルローダーとダンプトラック:ホイルローダーと息の合った相棒は、90t積のトラック。立坑まで運搬する回数は、多い時には日に140回にもなる働き者です。 ベルトコンベヤ:糸魚川工場と姫川港の間(長さ約1.5㎞)を、地下に埋設されているベルトコンベア。通称幹線BC(ベルトコンベア)と呼ばれ、パイプ状に丸まっており、セメント出荷だけでなく、原燃料品を工場内に受入れる、まさに大動脈です。 シップローダー:アンローダーと呼ばれる荷役設備に付随しているシップローダーは、石灰石を船倉に積み込む際に、ちょっと顔を覗かせる可愛いくて大切な設備です。